とても品格のある、ちりめん細工の美しい羽子板。
徳があり、学識を持ち、礼儀をわきまえた君子のように
育ちますように・・・と願いを込めて。
四君子(しくんし)とは、蘭、竹、菊、梅の4種を、草木の中の君子として称えた言葉。
本来、君子は徳と学識、礼儀を備えた人を指し、みな君子になることを目指しました。
蘭、竹、菊、梅の4種の植物がもつ特長が、
まさに君子の特性と似ていることから、文人画の代表的な素材にもなりました。
蘭はほのかな香りと気品を備え、
竹は寒い冬にも葉を落とさず青々としている上、曲がらずまっすぐな性質を持っています。
梅は早春の雪の中で最初に花を咲かせる強靱さ、
菊は晩秋の寒さの中で鮮やかに咲く姿が好まれました。
そういった本来持つ意味の素晴らしさはもちろんですが、
ふっくらとした縮緬の風合いと、上品な色彩がさらにその品格を上げているようです。
お正月にはお嬢様の羽子板飾りとして、
また一年中使えるインテリアとしてもお薦めします。
京都の老舗工房、龍虎堂の職人さんが一つひとつ手作りした
縁起飾りをどうぞお楽しみください。
■ サイズ 幅18センチ×奥行15センチ×高さ21センチ
■ 素材 レーヨンちりめん・桐 など
■ 原産国 日本
【お細工物について】
ちりめんの端切れや和紙を使った様々な物を「お細工物」といいます。
古くは大奥から始まり、押し絵や摘み細工、切嵌(きりばめ)、木目込(きめこみ)、
裁縫などその手法は様々です。
少し前までは、どの家庭でも少なからず行われていました。
人形細工もその一つですが、小さな布も大切に、「もったいない」と生かす日本人の知恵ですね。
こちらで紹介するお飾りも、すべて手作りのため、描き絵の表情や友禅柄の出具合などに
違いがございます。
商品画像はできるだけ実商品に近い色に合わせておりますが、ご覧になるディスプレイのモニターの
環境により、実際の色と多少異なる場合がございます。
あらかじめご了承ください。
今では自分でつくるのはなかなか大変ですが、京都で一つひとつ手作りされた細工物のぬくもりを、
ぜひ身近に置いて「ほっこり」癒されてください。
【羽子板飾りとは?】
赤ちゃんが生まれて初めて迎えるお正月、初正月。
その際に赤ちゃんの祖父母や親戚、仲人、友人などが女の子に贈ってお祝いするのが羽子板です。
羽子板の歴史は古く、七世紀から宮中で行われていた「毬杖(ぎっちょう)遊び」が起源と言われています。
これは先がヘラのような形をした杖(毬杖)で毬を打ちあう遊びです。
この杖が変化して羽子板になったものと考えられています。
室町時代にはこの羽根つきを 「 こぎの子勝負 」 といい、正月にその年の年占いということで、
末広がりの形をしたこぎ板 (羽子板) でこぎの子 (羽根) をつき、厄除けを祈願したといわれています。
江戸時代になると、大名の間で、年の暮れに女児の生まれた家に羽子板を贈ることが慣例となり、
羽子板は女の子の厄除けという認識が醸成されていきました。
また羽子板で突く羽の玉、あの黒くて堅い玉は「むくろじ」という大木の種です。
この「むくろじ」は漢字で「無患子」。すなわち、「子供が患わ無い」という意味です。
赤ちゃんが誕生して初めて迎える歳の暮れに贈られますが、その理由は、
十二月から一月の間が十二支による暦の上で 「 丑・寅 」 にあたり、
いわゆる 「 鬼門 (良くない結果が起こりやすい事柄) の時 」 なのです。
生涯続く鬼門を平穏に過ごせるようにという願いをこめて、現代のような形を作り上げました。
旧暦の新年 (立春) を平穏に迎えるために、節分に豆まきをするのも鬼門除け (鬼除け) の考え方といえます。
よって、新暦である現代では、一般的に十二月末から一月十五日位までお飾りしますが、
一年を通じてお飾りいただいても良いと思われます。